グリストラップの詰まりを解消する効果的な方法とは!?

「なんだか流れが悪いな」「臭いが強く感じるな」「あふれてきた」っと、詰まりに気がつくきっかけは人それぞれです。どの状態にしても詰まっている場合は、営業ができなくなるので無視できません。現状、グリストラップが詰まってしまいどのように解消したらよいのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、グリストラップの詰まりを解消する方法や、普段からしておくべき予防方法についてご紹介します。万が一、詰まってしまった事態になっても、正しい手順で対処できるようになるでしょう。

グリストラップの詰まりを解消する方法

グリストラップの詰まりの原因は、1槽目のカゴ部分が目詰まりを起こしている場合とグリストラップの下流の排水管内が油脂で詰まる場合に発生します。

目視しずらい排水管内の油汚れには、ワイヤーを使用する方法があります。その際に一緒に使用する機材がトーラーというワイヤーを回す機材です。トーラーを用いてワイヤーを油汚れに貫通させることで、詰まりを解消できます。

詰まり解消のためには「高圧洗浄」を使用するイメージが強い人もいるかもしれませんが、高圧洗浄はグリストラップや排水管をキレイに掃除するために使用するものです。基本的には、詰まり解消目的には使用しません。

仮に詰まり解消のために高圧洗浄を使うと、しっかり詰まっているものを除去しないと水が溜まるだけになってしまいます。それぞれの詰まりの原因に合わせて、適切な方法で詰まりを解消することが大切です。

重度の詰まりを解消するための手順

グリストラップの詰まりが軽度であれば、一般の方でも対処できることがあります。しかし詰まり具合が重度の場合は、業者に頼まなければ難しいでしょう。

以下では、プロによる重度の詰まりを解消する手法をご紹介します。グリストラップの詰まりを長期間放置していたような、重度の詰まりを解消するための具体的な4つの手順をまとめました。

1.排水の詰まり具合を確認

一つ目の手順として、排水の詰まり具合を確認することから始めます。重度の詰まりの場合は、排水から油をろ過できていない場合があります。

グリストラップ内に溜まった油脂が放置してあると、油が凝固してろ過する機能を果たさなくなってしまいます。そこに次々と油分を含んだ排水が流れてくるため、重度の詰まりが発生するのです。

詰まりを解消するためには、この詰まりの程度を確認します。そこから、適切な方法で対処していくという流れです。

2.ハンドスコップで固形化した油脂分を取り除く

グリストラップの機能である、排水と油脂を分けるろ過がうまくいかなくなっているときには、油が逆流することもあります。その状態になるほど長い間放置していると、浮いている油脂分も固形化しています。

固形化している油脂分は、柄の長いひしゃくで取り除きます。素手でこの作業を行うと衛生的によくありません。ゴム手袋などを使用して、安全な装備をしてキレイにしていきます。

3.排水枡を高圧洗浄する

ゴム手袋を装着して、油脂分の除去ができたら高圧洗浄を活用します。固形化した油脂分を除去した後は、高圧洗浄が適しています。

可能な限りツルツルになるまでキレイにすることがポイントです。ここで油汚れを落とし切らないと残ったスカムに新たな汚れがこびり付き、再度詰まる可能性があります。そのような事態が起きないように、ツルツルな状態になるまで高圧洗浄でしっかりと洗い流します。

4.ろ過槽の中を高圧洗浄する

排水升の油汚れをキレイに落とすことができたら、最後にろ過槽の中を洗浄します。ろ過槽を掃除するときも高圧洗浄を使用し、ろ過した水が排出できる状態にすることがポイントです。

ここまで清掃が進むと、グリストラップ内がツルツルになります。キッチンから排水が流れてしっかり流れていくようになれば、清掃は完全に完了した状態です。

グリストラップが詰まる原因

グリストラップが詰まる原因は、主に2つあります。グリストラップにつながる上流下流の排水管に「油汚れの固着」と「異物による詰まり」が発生したときです。どうして詰まるのか理解しておくと、事前に対策を打つことができます。

以下で、グリストラップが詰まる2つの原因について、さらに詳しく解説していきます。グリストラップを使用している方は、以下の内容をしっかりと把握しておきましょう。

油汚れの固着

油汚れが排水管に固着すると、排水の道が狭くなります。グリストラップの下流側で油脂の固着が発生しると、グリストラップからの排水ができなくなり滞留してしまいます。一見グリストラップが詰まっているような現象ですが、原因はグリストラップの外にあります。

では、どうして固着してしまうのかというと、気化した油脂が排水管の管壁に溜まるからです。

排水が含む油脂は、水の上部に浮いています。排水上部に浮上している油脂が気化していくと、管内の水と接していないところに堆積していくのです。排水管の壁に堆積した固着油脂は、放置したままでいると、それを覆うようにどんどん蓄積していきます。

その結果、古い油脂は固くなってしまい、取り除くのが難しくなります。清掃して落ちるのは新しく付着した部分のみで、内側の古い油脂は固まりきってしまっています。こうして排水管が油汚れで詰まることは、害虫や悪臭の原因にもなるため注意が必要です。

異物による詰まり

異物がグリストラップの詰まりを引き起こす原因になることもあります。キッチンから排水以外の異物が流れ込むと、詰まりやすくなります。

飲食店では食器をまとめて洗浄することがあるため、おしぼりや割り箸といった異物が排水に流れてしまうことがあります。ほかにも清掃のときに破損した道具などが詰まりの原因になることもあるため、水に溶けないものが流れてしまった際は放置せず、早く取り除くようにしましょう。

スタッフが気づかないうちに流れてしまっていることもありますが「どうせ流れていく」と軽率に考えている場合もあります。異物が流れ込むと油汚れのように時間をかけて詰まっていくわけではなく、短期間で詰まってしまいます。異物は急な詰まりの原因になるということを覚えておきましょう。

グリストラップの詰まりを予防する方法

グリストラップが詰まると、改善するには時間や労力がかかります。そのため、詰まりが生じないように普段から予防しておくことが大切です。

グリストラップの詰まり予防の方法を3つご紹介します。「小まめな清掃」「クリーナーを使用する方法」「プロに依頼する」という、3つの予防方法について詳しく解説しますので、しっかり確認しておきましょう。

こまめな清掃をする

詰まりの予防対策として効果的な方法は、グリストラップの清掃をこまめに行うことです。バスケットや沈殿物、浮いている油脂、トラップ管といったところを定期的に清掃しましょう。

特に、バスケットに溜まったゴミは毎日捨てることが大切です。バスケット部分には食べ残しや野菜くずなどが流れ込むことが多く、放置していると固形物が原因となり詰まってしまいます。

グリストラップの詰まりの原因のひとつである、異物による詰まりに繋がる可能性もあるため毎日清掃しましょう。油脂や沈殿物の清掃は2〜3日に1回、トラップ管の清掃は2〜3ヵ月に1回を目安に行うことがポイントです。清掃を行わないと、悪臭が発生したり、害虫が寄ってきたりする原因になるため定期的に清掃しましょう。

クリーナーを使用する

グリストラップの詰まりを予防するために、パイプクリーナーを使用する方法もあります。ただし家庭用のクリーナーを使用しても、あまり効果を期待できないことに注意しましょう。

家庭用商品の多くは安全上、成分を薄めに販売されています。髪の毛ほどのタンパク質を溶かしたり、弱めの油を落としたりすることはできても、グリストラップ内に流れ込むほどの強い油汚れには効果ありません。

グリストラップには、業務用のパイプクリーナーを選ぶことを心がけましょう。使用するタイミングとしては、定期的な清掃のときや、流れが悪くなり始めた段階がおすすめです。あくまで予防のためのものなので、詰まってから使用するのではなく普段の予防として活用しましょう。

プロに依頼する

グリストラップの詰まりを解消するために、プロの業者に依頼する方法もあります。詰まり解消の方法として、高圧洗浄の使用を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。もちろん高圧洗浄で頑固な汚れを落とすことができますが、個人で購入しようとすると少なくとも数万円かかります。費用だけではなく手間もかかります。

また市販の高圧洗浄では圧力が弱く、油汚れをキレイに落とせないこともあります。使用方法を誤ってしまうと破損や部品の損傷に繋がる恐れもありますので、無理をせず専門業者に頼むことをおすすめします。

油脂の固着による詰まりを解消するためには、水圧の強い専用機器を使用できるプロの業者に依頼する方法が効率的です。業者に依頼したいときは、高圧洗浄などの専門器具を用いて清掃するだけではなく、さまざまな事例を見てきたアイエスジーに相談しましょう。

まとめ

グリストラップの詰まり解消方法や詰まりの原因、予防方法などについて解説してきました。詰まりの原因を理解し、詰まりが起きないように普段から予防しておくことが大切です。

店舗運営に集中しているといつの間にか清掃を忘れてしまい、放置状態が続いてしまうこともあるでしょう。長期的に放置すると重度の詰まりが起きてしまうこともあります。

グリストラップの詰まりが解消できずにお悩みの方は、業者に依頼する方法も検討してみましょう。アイエスジーは詰まりの状況に応じて専門機器を用意いたします。経験から積んだノウハウですばやく詰まりを解消いたしましょう。