グリストラップは置き型が良い?種類ごとの特徴は?

グリストラップを設置しようと思っているものの、置き型にしようか床下埋め込みにしようか迷っている人もいるのではないでしょうか。グリストラップの種類がさまざまあるため、いまいち決断できていない人もいるかもしれません。

どの型のグリストラップが適しているかは、お店によって異なります。自分の店舗にはどのタイプが適しているかを判断するためには、それぞれの型の特徴を抑えることが重要です。

そこでこの記事では、グリストラップの種類とそれぞれの特徴をご紹介します。種類による違いを把握して、自分のお店に適したタイプを見つけましょう。

グリストラップの種類とそれぞれの特徴

グリストラップは設置場所によって、「屋内床置型」「屋内埋設型」「屋外埋設型」の3種類から選択できます。店舗ごとに適したタイプが異なるため、以下でご紹介する内容をもとに、どのタイプが合っているのか確認してみましょう。

屋内床置型(置き型)

屋内床置型の特徴は、店舗にそのまま置くタイプです。床の下に埋め込むわけでも、屋外に接続するわけでもありません。そのまま店舗内に設置するため、場所を取ってしまうというデメリットがあります。コンパクトなお店の場合は導線も妨げてしまうので、設置を検討しているならば、スペースの確保が必要です。

しかし、居抜きの物件を使用する場合は、置き型を使用しやすいというメリットがあります。もともと飲食業をしていない物件の場合は、床下や屋外に設置するスペースが無いため別途工事が必要です。

置き型であれば物件のつくりを気にせず設置でき、大掛かりな工事も必要ありません。もちろん設置するための場所は確保する必要がありますが、スペースに余裕がある場合は「屋内床置型」を選んでもよいでしょう。

屋内埋設型(浅型)

屋内埋設型は、キッチンの床下に埋め込んでいるタイプになります。底が浅めになっている浅型と深い型のものがありますが、清掃のしやすさから浅型のタイプが好まれる傾向にあります。多くは厨房部分に段差をつけて、グリストラップを設置できるようになっています。

床に埋め込んでいることで、場所を取らずにキッチン内の移動の邪魔にもなりません。屋内埋設型は、導線を崩さずに設置できることが大きな特徴になります。

店舗内の空間を効率的に使用したい方は、屋内埋設型のグリストラップを選ぶとよいでしょう。ただし、設置に大掛かりな工事をする場合もあるため、店舗物件の構造や契約書をよく確認した上で購入することが必要です。

屋外埋設型(深型)

上記でご紹介した「屋内床置型」「屋内埋設型」は店舗の中に置くものでしたが、屋外に設置するものもあります。勝手口や裏口に設置可能タイプのものが屋外埋設型です。

屋外に置くため、臭いが気になりにくいことがメリットです。店内に設置していると、清掃を怠ったときに臭いがこもって悪臭がしたり、害虫が発生したりすることもあります。クレームや客足が遠のく事態にも繋がることにもなるため、屋外にグリストラップを置くことでそのようなリスクを避けることが可能になります。

また屋外に設置するため、容量が大きいタイプのものを選ぶことができます。排水やゴミが出やすい大型店舗におすすめです。

型以外のグリストラップのタイプの違い

グリストラップは、上記でご紹介した型以外にも設置場所や素材、排水の流入形式といった点で細かく適切なタイプを探すことができます。

グリストラップを導入しようとしているお店によって適切なグリストラップが異なります。型以外の条件を把握することでより適したものを選ぶことができるため、以下で詳細を確認しましょう。

設置場所

お店のどのあたりに設置するかによって、選び方が変わります。場所によって設置できるサイズも変化するからです。グリストラップを設置できる場所としては、厨房内、バックヤード、地下、床下、屋外といったところに設置できます。

屋内に設置する場合は、清掃のために店外に出る手間を省くことができます。しかし、清掃しない日が続くと店内に悪臭が漂うこともあるため注意が必要です。店外に設置すると臭いが充満する心配が減り、大容量のものを設置しやすくなるというメリットがあります。

お店の設計によって「店内に置くか」「店外に置くか」といった設置場所が変わることもあります。建設当初から飲食店用の物件の場合は、店内の床に埋め込みができるように設計されているので、床下に埋め込むタイプを選ぶことができます。

しかし、飲食店以外の商業施設では排水を考慮した設計になっていないため、建設後に飲食店を計画した建物には床置き型が使われます。建物のつくりも考慮して設置場所に合ったグリストラップを選びましょう。

素材

グリストラップの素材には「FRP製」「ステンレス製」「モルタル製」の3種類があり、費用や使用できる年数に差があります。

FRP製は、繊維強化プラスチックのことを指しています。費用が安い割に腐食に強いことが特徴です。導入へのハードルが低いため、たくさんの飲食店で採用されています。ただし、屋外に埋設すると、大きいサイズだと土圧によって変形するデメリットがあることも覚えておきましょう。

ステンレス製は、サビにくいことが特徴です。長期間、同じものを使用していきたいと考えている方に適しています。大きな商業施設に多く、水漏れなどのトラブルが起きてしまうと多大な影響が生じるところで採用しているものです。費用は高めですが、その分、長期間使用できるため、コスパで考えると魅力的です。

モルタル製はコンクリートを床に流し込み、グリストラップと同様の機能をもたせて使用するものです。自分で作り上げるため、購入費用を削減できます。しかし、モルタル自体が破損しやすいというデメリットがありますので、注意して導入しましょう。

流入方式

流入形式に関しては、排水管流入と側溝流入があります。それぞれの違いは、キッチンからグリストラップに排水が流れるときの経路です。

排水管流入は、店舗の床下部分に埋め込んである排水管から流し込むものです。細い排水管から流せるような料理を提供している小規模の飲食店であれば、排水管流入でグリストラップと接続することができます。

側溝流入の方式を採用している店舗では、側溝や排水溝の出口にグリストラップを置いています。規模が大きい店舗や油脂分を多く含む料理を提供しているお店に多い傾向です。

グリストラップを置き型にするメリット・デメリット

グリストラップには「屋内床置型」「屋内埋設型」「屋外埋設型」の3種類があります。その中でも置き型である屋内床置型を選ぶ場合、メリットとデメリットがあることを把握しておきましょう。購入後に後悔することのないように、以下でメリットとデメリットについて確認していきます。

メリット

屋内床設置型である「置き型のメリット」は、主に2点です。設置するだけなので、大掛かりな工事が必要ない、低コストで導入しやすいといった点になります。

床置型以外のグリストラップは、埋め込み型なので店舗内の床や店舗の外を工事する必要があります。大掛かりな工事になることも多く、高い費用が必要になりやすいのが埋め込み型の特徴です。

しかし、床置型を選ぶと大掛かりな工事は必要なく、気軽に導入できます。費用を抑えることにも繋がるため、これから店舗経営を始めたいという方におすすめです。

デメリット

置き型のグリストラップを採用するデメリットは「飲食店にはあまり向かないこと」と「油脂が流出する可能性があること」です。

置き型のグリストラップは、ほかのタイプのものと比較すると容量が少ないことが特徴です。容量が少ないためすぐに一杯になってしまい、放置してしまうと油脂などが漏れ出てしまいます。

また、店内に置き型のものを設置すると店内に臭いが漂いやすくなり、客席に届いてしまう場合もあります。このようなデメリットがあることも把握した上で、導入するかどうかを検討しましょう。

置き型のグリストラップを掃除する方法

置き型のグリストラップも、床下に埋め込む型と同様に定期的に清掃することが大切です。清掃せずに放置してしまうと、悪臭が漂い不衛生だからです。従業員にとってストレスになり、害虫が寄ってきてお店自体のイメージ低下にも繋がる可能性があります。具体的な清掃方法を次に解説します。普段のグリストラップ清掃の参考にしてみましょう。

バスケットの清掃は毎日行う

バスケットは毎日清掃しましょう。食べ残しなどの大きめのゴミを溜める部分なので、すぐにゴミで溢れてしまいます。放置すると逆流の原因になるため、毎日掃除をする必要があります。

手間がかかる作業かもしれませんが、バスケットのゴミをそのままにしておくと悪臭が発生しやすくなります。悪臭が原因となり、店舗内の衛生環境が悪化するとお客様の印象が悪くなったりしてしまうこともあるでしょう。

バスケットは毎日清掃して、清潔な店内を保ちましょう。バスケット内のゴミを取りだす際は素手ではなく、ゴム手袋などを使用することをおすすめします。手は働く上でも大切な部分なので、ケガをしないように注意が必要です。

油脂や沈殿物の清掃も定期的に行う

グリストラップは、排水から油脂を分類する仕組みになっています。油分が浮いて、その下に汚泥が沈殿するようになっているため、油脂と沈殿物もそれぞれ清掃することが必要です。

油分は2〜3日に1回の頻度で除去しましょう。専門の器具を使用すれば簡単に取り除くことができます。ストレーナーなどの器具を活用してみるとより効果的です。

沈殿物の汚泥も2〜3日に一度の頻度が目安です。汚泥は質量があるので沈殿しています。ぱっと見た印象としては溜まっていないように見えても、下部にたっぷり溜まっているので、定期的にきれいに取り除くようにしましょう。汚泥と油分は産業廃棄物として扱われるため、廃棄する際には注意が必要です。

定期的にプロへ清掃依頼をする

衛生的な店舗を維持するためにも、上記でご紹介した方法でグリストラップを自分たちで清掃してみましょう。定期的に清掃することで、清潔な店舗環境を整えることができます。

しかし、グリストラップの清掃は自分たちで行うのは大変であり、廃棄するには産業廃棄物の許可が必要です。自分たちで清掃を行うよりも本業に力を入れた方が効率的に売上に繋げられるかもしれません。そう思ったら、プロに依頼してみることも検討してみましょう。

プロの業者に依頼することにより、短時間で清掃を完了させることができます。プロなら専門の器具も活用するため、自分たちで掃除をするよりも細かい部分までキレイにすることができます。店舗の清潔な衛生環境を整える上でも効果的です。プロへの依頼を検討したい方は、アイエスジーに相談してみましょう。

まとめ

ここまで置き型のグリストラップと埋め込み型のグリストラップのメリット・デメリットを解説してきました。上記でご紹介した内容をもとに、店舗に合ったタイプのグリストラップを選びましょう。

店舗内にグリストラップを設置したら、定期的に清掃することがポイントです。清潔な店舗環境を保つことでお客様にとっても、自社のスタッフにとっても心地よい空間にすることができます。

グリストラップ設置後の清掃方法にお悩みのときは、アイエスジーに相談しましょう。実績豊富なアイエスジーは、店舗の環境に合わせてプロフェッショナルな清掃サービスを提供します。